知られざるドラマ 薄毛 VS 強風
地球にケンカを売るような超絶バトル
薄毛の人は、髪型のセットに
かなりのこだわりがある。
したがって、強風などは、
脅威であると同時に、
死活問題である。
スペック
■23歳
■オデコから後退(AGAタイプ1)
■サイドと後ろの髪は ロン毛
いわゆる若はげである。
プロローグ
朝のセットから
戦いは始まっているッ
なぜ、後ろだけロン毛なのかと言うと、
この「後ろのロン毛」が、
前髪の構成要素だからである。
後ろの髪を、グイーッと、
前まで持ってくるのである。
重力に反した行為のため、
高度なテクニックが要求される。
薄毛隠しのセットには、
莫大な時間がかかるため、
AM9時に家を出る場合、
早朝の5時45分には起床する。
起床直後は、寝グセで、
とんでもない頭になっているため、
朝シャンで、1度リセットする。
そして、6時から、髪のセットを開始する。
洗髪中は、常に怒っており、
「なんで俺だけ こんな頭なんだよ」と
運命や、親を呪っている。
ドライヤーで乾かす際は、
手で髪を触らない様に、風圧だけで乾かす。
むやみに触ると、次々と大切な髪が
抜け落ちるからである。(戦慄)
続けて、育毛剤の散布へ移行する。
愛用は、主に塗りミノキである。
(M字オデコには効かないのに)
散布中の その姿は、
真剣勝負
鼻息による、呼吸音だけが、こだまする。
フシュー フシュー
一ミリでも、塗り残しがあると、
そこだけ毛が生えないのでは? という
強迫観念から、
丁寧に、まんべんなく、完璧に塗布。
だから、規定量を大幅に超過する。
(ガチで危険だから 量は守りましょう)
そして、いよいよセットに突入する。
セット中は、まさに、
全身全霊
鼻息による、呼吸音だけが、こだまする。
コーホー コーホー
余談ではあるが、セット中は、真剣すぎて、
口が半開きになる傾向がある。
薄毛(若はげ)のセットは長期戦であり、
莫大な時間を擁(よう)し、
その間、洗面所に立ちっ放しである。
夏場は、汗だくになり、
冬場は、風邪を引く。
最初の1時間程度で、
おおまかなシルエットが完成する。
しかし、毛が束になっているため、
まだ、オデコが隠せていない。
第2ステップとして、
束になっている毛束を、
「細かいクシ」等で均等に散らし、
完全にオデコを隠す。
わずかなスキマさえも許せないため、
この第2ステップの「ちらす」作業にも
莫大な時間がかかる。
「ちらした」後は、風対策として、
ガチガチに固定する。
複数の整髪料を駆使し、
しかも、順番が決まっている。
いきなりハードスプレーを使用すると、
噴射圧により、せっかくのシルエットに
若干の誤差が生じてしまう。
シルエットを崩さないように、
まずは、ハードミストでやさしく固める。
万が一、ミストを切らしてしまった場合、
一瞬、キレそうになるが、
親が起きてくる時間なので、我慢する。
代替案として、
ハードスプレーを頭上に散布し、
落ちてくる霧を拾う形で、頭に乗っける。
仕上げとして、いよいよ
ものすごい量のハードスプレーで
ガチガチに固定する。
この時、ハードスプレーで
これでもかというくらい固定すると、
全ての髪の毛が連結するため、
防御力が圧倒的に増す。(連環の計)
これで、
風速7メートルまでは、耐えられる。
なお、固定しなかった場合、
風速2メートル程度で、イチコロである。
髪型セット時間 およそ2時間
少ない毛量でオデコを完全に隠すのは、
やはり、繊細な
「クシさばき」を擁(よう)し、
また、2時間の長丁場となるため、
忍耐力も試される。
これらは、プロである美容師でさえ、
できない。
毎日、薄毛(若はげ)のセットをしている
本人にしかできない、
珠玉の職人技なのだ。
最終チェックは、合わせ鏡である。
前から見たら完璧でも、横から見たら、
スキマだらけのケースもあるからだ。
横からの失敗を発見した場合、
自分自身に対して、
激しい怒りがこみ上げてくる。
その場で、自分自身に対して、
怒鳴り散らしたい気分になるが、
すでに親が起きている時間なので、
グッと我慢する。イライライライラ(怒)。
失敗していた場合、
すでに固まっているため、
一切の修正が効かない。したがって、
シャンプーで洗い流し、
最初からやり直す
(水だけじゃ、スプレーは落ちない)
再び、風呂場へ戻り、
きっちり、シャンプーからやり直す。
焦燥(しょうそう)しながらも、
2度目の育毛剤塗布・セットも
決して手を抜かない。
しかしながら、ずでに7時を過ぎており、
親が起きている時間なので、
親が洗面所を使おうとしてくるッ!!
親だけには、威張る人が多いが、
23歳にして、居候の身だという事を
忘れてはならない。
自分養ってくれている親に、
迷惑をかけてまで、
薄毛のセットを続行する。
やり直した場合、トータルで、
4時間〜4時間30分のセット時間となる。
これからバイトなのに、
明らかに、時間に間に合わない場合、
寝坊した設定にして、遅刻の電話を入れる。
また、どうしても髪型がキマらない場合、
断腸の思いで、欠勤する。(仮病)
苦労しても、最終的に ばっちりキマれは、
本人は、ご機嫌になる。
シャー オラー!!
最終チェックという行為を、
出発前に何度も行う。
(どれが最終なのか・・・)
その都度、とどめのスプレーを
大量噴射するため、すぐカラになる。
外出中も、いつでもチェックできるように、
必ず、手鏡を2つ持ち歩く。
(合わせ鏡ができるように2つ)
しかし、この先
たくさんの困難が待ち構えている。
まだまだ、記事は続くよ!!
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【ドラマ】 若はげVS強風
スマホで風速チェック
家を出る前に、天気予報を確認、
今日の風速をチェックする。
不思議なことに、
薄毛が家を出る時間帯だけ、見事に
風速が5〜8メートルになっている。
これは、本当に不思議な現象である。
もし薄毛が、毎日外出する場合、
不思議と毎日強風となる。
(いつも風が強い)
また、えてして、
強風注意報のオマケつきである。
基本的に天気予報は信じているものの、
心のどこかで、
信じたくない自分がいるため、
他のサイトでも風速をチェックする。
(セカンドオピニオン)
薄毛の人が、
バッチリ髪型がキマッた日に限って、
家から出た5〜20秒後に
強風が吹く (マジ不思議)
(さっきまでまったくの無風だった)
開始早々、髪型はくずれ、笑顔が消える。
薄毛にとっての強風は、
ただただ脅威であり、特に
風速8メートル級の強風は、
「エアロガ」・「10倍かめはめ波」
「エアーマン」などと、表現される。
しかしながら、問題は、
いったん強風がやんだ後である!!
一度、
ハードスプレーでガチガチに固めただけに、
乱れた髪がとんでもない事になる。
通常であれば、風で巻き上げられた髪は、
風さえやめば、重力により、
頭に落ちてくる。(自然の摂理)
しかしながら、
ハードスプレーで固めてあった場合、
頭に落ちてこない。
スプレーのおかげで、全ての髪の毛が
連結されている「連環の計」のため、
垂直におっ立ったまま、キープされる。
これはマジ危険
ちなみに、しっかりと髪型がくずれた後は、
いったん、風は やむ。(マジ不思議)
髪が乱れたという結果だけが残る。
この時、たいした用じゃあない場合、
ただちに、外出を中止する。
しかしながら、
バイトなどの責任重大な場合では、
休むわけにもいかない為、歩き続ける。
本当は、今すぐにでも、手で
髪の毛を下ろしたい(直したい)のだが、
髪を直している姿を人に見られるのが
屈辱なため、やむなく我慢する。
なまじ、髪型がキマっていただけに、
凄まじい悔しさが増大する。
みるみる不機嫌になり、
夜叉(やしゃ)のような顔になる。
風が吹くのを 予知できる
薄毛は、風に敏感なため、
風が吹く3秒前には、
「今から正面から風が来るぞ」と
予知できる。
ヘアースタイルの構造上、
向かい風を極端に恐れる。
顔の角度を変える事により、
向かい風の直撃をしのいでいる。
この時、予知を誤ると、すべてが消し飛ぶ。
風の向きを予知できても、
歩く方向まで変えてしまうと、
周囲の人に、風(薄毛)を気にしていると、
バレてしまう恐れがあるため、
極力、顔の向きだけで対処する。
風の向きに逆らわない角度に、
顔(髪型)を、その都度移動させる。
この動きは、ボクシング経験者なら、
ウィービングと言えば、
わかりやすいだろう。
顔だけのウィービングは、高等技術である。
そのため、風向きがよく変わる日などは、
常に顔が動いた状態で
歩いている事となる。
また、周囲に人がたくさんいる場合、
顔の向きだけでは
とうてい対処できない(恥ずかしい)ため、
クツのヒモを結ぶフリをするなど、
様々な策を弄(ろう)する。
しかしながら、
下からの風だけは、防ぎようがない。
(アッパーカット)
オールレンジ(多角)からの
全方位波状攻撃の前には、
家を出て、平均10秒くらいで、
髪型はメチャメチャになる。
この時、公園のトイレのような、
人目のつかない場所を、頭の中で
一心不乱に検索している。
最寄の公衆トイレに向けて、
非常に早足になる。
誰もいないトイレに逃げ込んで、
はやくオデコを隠したい!!
誰もいない場所で 直す
トイレに駆け込み、即座に髪を直す。
でも、
やはり、
ハードスプレーで一度固めてしまうと、
毛が束になった状態で固定されているため、
朝みたいに「ちらす」事ができず、
スキマだらけになってしまう。
また、完全に乾いているため、
接着力は皆無であり、
頭の上に置いているだけの状態となる。
そのため、歩く振動だけで、
頭に置いてある毛束が、
少しづつ落下していく。(頭皮の感触で分かる)
落下しても、固まっているため、
変なところで止まる。
そのため、様々な弊害が生じる。
影(シルエット)が ヤバイ
暴漢のようなシルエットになっているため、
前を歩いている女性からは、恐れられ、
必ず、後ろを振り返られる
駅のホームは危険
駅のホームで電車を待っている。
各駅停車の場合は、なんでもないが、
快速電車が通過するときは、
強風が直撃する。
電車の中のエアコン
真夏のエアコンは極楽であるが、
薄毛の場合、修羅となる。
特に、となりの人に迷惑がかかる。
ともあれ、勤務先まで、もう少し。
勤務先の直前で 必ず
赤信号に引っかかる
薄毛は、風が来るのを予知できる。同様に、
信号に引っかかるかも、やはり予知できる。
なぜ信号を意識するかというと、
遅刻するからではないッ!!
信号待ちしている間に、
必ず、強風が吹くからであるッ!!
予想通り 強風が吹く
(さっきまで無風だったのに)
なまじ、予想が当たるだけに、
余計にムカついている。
(甚大なストレス)
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職場に到着
毎日会う職場の同僚など、
とっくに秘密を知っている人たちは、
耐性があり、驚かないため、
ノーリアクションである。
ツメが甘いとヤバい
頭を触ると、何かヤバい
乱れに気づかないとヤバい
カッコつけるシーンで、
いまいちキマらない。
エアコン(強)の下はヤバい
かにパンを持つとヤバい
観葉植物の横は反則
このように、薄毛の人にとっての強風は、
一日の運命を大きく左右する天敵と言える。
一週間ほど続く場合もあると言う、
「春一番・からっ風・木枯らし」などは、
薄毛にとっては忌むべき存在である。
台風・爆弾低気圧に至っては、
ただただ脅威である。
風が強い日は、
外出を控える者も少なくない。
ただし、仕事をしている社会人の場合、
休むわけにもいかないため、勇猛果敢に
強風に立ち向かっていくしかない。
風速の目安 | |
---|---|
風速 | 薄毛・若はげの被害 |
風速1 | ごく微小の圧は感じるが、 髪の毛は動じず、脅威にはなりえない。 |
風速2 | 顔に風を感じる。前髪がわずかになびく。 少し不安を感じるも、被害は ほぼ無い。 |
風速3 | 髪を固めていない場合、明らかに前髪が動く。 固めていれば、なんら被害は無い。 ただし、精神的不安から、動揺が始まる。 |
風速4 | 髪を固めていない場合、壊滅する。 固めていれば、被害は無い。 あっても、極めて限定的。 精神的不安から、人の目を見れなくなる。 |
風速5 | 髪を固めていても、前髪の変動が確認される。 前髪に割れ目が生じるなど、微小の損害が発生。 (不安から)風に向かって歩けない。 精神的不安から、挙動不審が始まる。 |
風速6 | 髪を固めていても、前髪、および、 隣接するパネルが、大きく振動する。 |
風速7 | 全ての髪が連結されているため、 全てまとめて、既存の位置から大きくずれる。 部分的には、大損害がおこる。 精神的不安から、パニックになる。 |
風速8 | ガチガチに固めていた前髪が、 根こそぎめくれる。 めったに起こらない広い範囲の破壊を伴う。 通勤・外出をあきらめる。 |
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はい。遺伝します。メンデルの法則と同じ。
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若はげ 頭の形 3パターン
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