国家試験 そして卒業式 さらば学生生活
風雲 美容専門学校 2年生
2年目終盤はどんな?
いよいよ国家試験
美容専門学校 大団円
終盤で学校を去る生徒がいる なんてっこたい 荒馬たちの挽歌
2年生後半になってくると、みんな進路を考え出す。
揺るがない信念で、美容師になると決心している者、
美容師ではないが、関連業務である、エステ・ブライダルの世界へ挑戦する者、
美容師にはならず、大学へ行く者など様々である。
だが、共通するのは、「免許は取っておく」という事である。
あくまでも、免許を取るために来た学校であり、免許を取らなければ、2年間がパアである。
美容師にならない者も「記念として免許を取って卒業」というスタンスである。
実技の練習では、国家試験も近いとあって、みんな真剣である。
そんな中、この追い込みの時期に、学校を去っていく者がいる。
1度停学を喰らっており、さらに始末書が2枚溜まっていて、
いわゆる、「退学までリーチ」という生徒である。
2度目の停学は無い。そく退学処分となる。
遅刻の累積数も始末書の対象となるのだ。
始末書の枚数は明確に覚えているが、遅刻の回数を把握している生徒は少ない。
先生は、何度も当該生徒に促していたものの、
「リーチ」の生徒が、遅刻累積で3枚目の始末書処分となってしまったのだ。
自業自得と言えばそれまでだが、これであえなく退学である。
この頃になると、どんなワルでも、先生からしてみれば情が発生しているので
先生のショックは、察して余りある。
「今までずっと一緒にかんばって来た仲間を辞めさせたくない。」
これは、先生も生徒も同じである。
しかし、規則は規則である。ここで1人許せば、
たちまち、学校の規律は崩壊する。
クラスメイトが総出で、先生に嘆願するも、
「規則という絶対正義」の前では、先生の力など無力である。
学校側も断腸の思いで、退学処分とする。
ここにきて、規律の大切さを再認識する生徒たち。
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合格率90%以上と宣伝しているカラクリ
この頃になると、次の世代の入校希望者たちのための 学校紹介パンフレットが作られる。
現場の声として写真に写るのは、もちろん今の生徒である。
授業風景や、「先輩の声」として現役生徒のインタビューが掲載される。
パンフレットの一番の宣伝文句は、国家試験の合格率である。
これは、ほぼ全ての学校で、大々的に宣伝している。
大抵、合格率90%以上を謳っている学校がほとんどである。
生徒間の実力にバラつきがあるのに、「ほとんど全員合格します」という事である。
本当だろうか? 結論から言えば、
本当である (゜ロ゜)ギョェ
ただし、受かる見込みのある生徒しか受験させない
国家試験前に、学校でテストがあるのだ。
そこで、著しくレベルの低い生徒は、国家試験を受けさせないのである。
もちろん、かなり事前に、再三再四、生徒にその説明をしている。
決して、嫌がらせではない。
この事前テストは、普通に真面目に練習していれば、絶対合格するレベルだ。
また、「休み(ズル休み・正当な休み」の累積回数が多い者も、あらかじめ不合格となる。
本当に、先生方は、再三再四、生徒に何度も何度も説明している。
「くだらない事で、退学・不合格なんかにならないで」と訴えているのだ。
しかしながら、所詮、親の金で入学してきた未熟な若者では、思いが通じない者もいる。
国家試験は、今まで普通に学んできた生徒であれば、確実に合格する。
決して、難しい試験では無い。落ちるほうが難しいのである。
そんなレベルの試験に、受かる見込みのある生徒だけを受験させているのだから、
当然、合格率は90%以上である。
落ちる生徒の例としては、病的に緊張して、金縛りにあう者や、
致命的な受験票を忘れた者、当日に病気になった者などであり、
ただし、そんな人は基本的にいない。
みんな同じように緊張して、手が震えて、本来の実力が出せず、
いつもより大分汚い作品になる。
でも合格するような試験である。
前日に何度も何度もチェックしているだろうし、受験票を忘れるわけがない。
受験票以外であれば、大抵、余分に持ってきている人がいるので、借りられる。
当日に体調を崩しても、這ってでも来る生徒が、受かるような試験である。
決して、落とすための試験では無いという事だ。
強いて言うと、電車のダイヤの乱れだけ、注意したい所だ。
安全策として、試験会場の最寄の友達の家に、前泊する人も多い。
ともあれ、晴れて全員合格となる。
卒業式後の、「打ち上げ」パーティーでは、生徒も先生も号泣である。
トラブル続きの生徒達が、立派に大円団で巣立っていくのは、感慨深いであろう。
もともと、いろんな地方から集まってきた生徒も、バラバラになる。
サロンワークは忙しいので、なかなか再開するのは困難であろう。
それだけに、名残惜しいのが本音であろう。
大号泣して別れたはずが、3日後に卒業旅行と称して、一同再開するのは、ご愛嬌である。
さあ、来月からは、新社会人として、美容師のスタートである。
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