修羅場の２０日間
ビル管講習 ついに開講
待ちに待った
建築物環境衛生管理技術者
いわゆるビル管理士
２０日間の長期講習開講
さすがに大都会
会場が広すぎて、
自分の座席番号を探すのが
困難を極める。
この講習会場の建物自体が、
まさに特定建築物である。
メジャーで由緒ある資格だけあって、
１００名以上の参加者が集まってくるが、
受講資格が厳しいだけあって、
やはり、ある程度の実力派が揃っている。
厳しい書類審査を乗り越えた連中なので、
実務経験が豊富な職人しかいないはずである。
（インチキしてなければ）
しかしながら、
参加者が１００名もいると、必ず
属性がおかしい者が数名いる。
どんな職業であろうと、
巨大なビルを本拠地としている団体は、
必ずビル管理士を
配置しなくてはならない。
販売会社でも、ホストクラブでも、
おっかない団体でも、
自社ビルが巨大で
不特定多数の者が出入りるする建築物なら
ビル管理士の配置が必要である。
また、条件を満たしていれば、
ビル管理士の年齢制限は無い。
したがって、年配の方も
若い者には負けんとばかりに
長期講習に参加してくる。
さらに、受講生が１００名もいると、
１０名くらいは若い女性がいる。
ただし、お前らは
若い女性に相手にされる事はない。
（屈指のイケメンと金持ちは除く）
ナンパしても一蹴されるだけなので、
安心して授業を受けてほしい。
まさに魑魅魍魎（ちみもうりょう）が
跋扈（ばっこ）するビル管講習の、
開講式が、いよいよ始まる。
みんな、これはあくまでも講習であり、
大金を払って参加しているのだから、
出席さえしていれば必ず合格すると
信じ込んでいる。
俺らは 客だ
何が何でも合格
させてくれるはずだ
実際、ネット掲示板などでは、
講習の最終日に試験（終了考査）があるものの
サービス問題・サービス採点で、
合格率９０％以上という情報が
出回っている。
この講習は出来レースだ
受講生の全員が合格率９０％以上を
疑うこと無く信じ込んでいる。
難関の国家資格を
俺らは10万円で買ったんだ
ところが・・・、
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話が違うぜ ネット掲示板
調子に乗った受講生が
講師を おちょくる。
つまんね〜説明は いらねぇよ
どうせ全員受かるんだから
とっとと授業を始めてくれよ
この後、事態は一変する。
え？
ネットで言われているほど
合格率高くないよ
ちゃんと勉強してないと
容赦なく落ちるからね
授業に参加していれば
必ず合格するわけではないらしい。
つまり、
ガチの勉強会２０日間
＋ ガチの最終日の試験!!
コイツは キツいぜ
さすがは難関の国家試験
都合の良い話など無いわ。
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なぜ、誰でも受かるような
都市伝説が広まったのか!?
合格率を下げる主な理由は
次ページで紹介する。
なお、それとは別に、
由緒ある国家資格だというだけあって、
「遅刻」という初歩的なミスに対しても、
非常に厳しい処罰が加わり、これも
合格率を下げている要因の一つである。
授業開始のチャイムと同時に、
受講生が席についているかチェックされる。
１秒の遅刻も許されない。
このほんのちょっとの遅刻が累積すると
あっけなく欠席扱いとなり、
最終日の試験が受けられない（不合格扱い）。
ちゃんと出席していても、
最終日の試験で落ちるヤツがいるのに、
ちゃんと出席していないヤツは
全くの部外者扱い。
したがって、
マジで遅刻できない。
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受講資格 一定の職種に５年間
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